アルコールをやめて自由になった話
お酒が飲めてなんぼの某地域の育ちなので、お酒が飲めるようになったら普通に飲み始め、弱くもなく飲むのも好きだったので、食事とお酒はセットと思う程度には酒飲みでした。ビールは水だと思っていたくらいです。
32歳くらいから急激にお酒に弱くなり、すぐ酔う、二日酔いになる、で酒量が激減。
アラフォーで妊娠出産授乳で断酒し、その後ほぼ卒乳したけれどお酒を飲みたいと思わなくなりました。
妊娠して食事に行ってアルコールを頼まないという生活が始まる時に、選択肢が無くなると青くなっていたんですが、実際はアルコールを頼まない事で選択肢が広がった!と思ったんです。
つまりあまりに普通にアルコールを飲んでいた時は、食事とビールを一緒に頼むという選択肢以外は無かったわけですが、飲まなくなってからは、アルコールを飲まないという選択肢とノンアルコールを頼むという選択肢が新たに増えたと感じたのです。
これは酒飲みの自分にとってはすごく新鮮な発見でした。
これまではお酒を飲めない人、飲まない人は人生半分損してるなと思ってたけど、彼らは別の選択肢を持ってるだけで全然損なんてしてなかったんです。むしろクリアな頭脳で常識的な会話が出来て、二日酔いに苦しむ事もない、良い事づくめじゃないか。
飲めない人に無意識でそんな先入観持ってたこと、ひれ伏して謝りたい気持ち。
お酒のない生活は、眠りも深いし目覚めも良いし、体の重さも取れるし良いばかり。
今は授乳もほぼ終了していくら飲んでもいいんですが、飲みたいと思わないので飲みすぎることもなく。飲みたい時はビールでもワインでもグラス一杯でほろ酔いでいい気持ちに。
2Lのビールを水だと思って飲んでいた頃よりは味わって美味しいお酒を飲んでいると思います。
人生で一番贅沢をした日
人生で一番の贅沢について言ってしまうと、自分と別の世界で暮らしている人に「たったそれだけか」と思われ贅沢度合いが矮小化されてしまって、美しかった思い出が汚されそうで言えないのだけど、敢えて人生で一番贅沢にお金を使った時の事を書いてみようと思う。
結婚して何年目かの記念日に時計の大好きな夫が、記念になるような時計を買いたいと言い出した。
もともと時計について詳しい夫は買いたい時計はもう決まっていたようで、後はどこで買うかのリサーチを随分と時間をかけてやっていた。
当時チャンギ空港で買い物キャンペーンをやっていた。年会費無料の会員になって空港内で買い物をするとポイントがいつもより付くというもの。夫はそのポイントがどこよりも効率が良く、尚且つ品物そのものが免税になることからチャンギ空港で買い物する事にした。
会員になり、チャンギ空港内の時計屋さんに目的の時計が入荷されている事を確認し、日本へ帰国するついでに私と夫に一つづつ時計を買い、計1千万円ほど払った。
付いたポイントは約80万円。それに加え福引券も大量に貰い、福引で当たった30個以上の傘や各国で使えるコンセントなどの景品を持って帰った。
80万円分のポイントがあるので、空港内で買い物をするために別の日にクアラルンプールまで日帰り旅行し、120万円の時計を買った。そしてそれにまた10万円程のポイントが付いた。
その後は夫の出張の度にポイントはネックレスやウイスキーなど様々に品を変え消費されていった。
私たちがポイントを使い終わる頃に空港の買い物キャンペーンも終わった。
今思い出しても不思議に楽しい気持ちになる。使っても使ってもお金が減らないような気がしていた。
もう最近は一度に時計に1千万円使うような買い方はしないけど、あの一連のチャンギ空港での買い物があったので私の中では時計については今生の買い物は終わったような気持ちがしてスッキリしている。
片付け下手
私は片付けが苦手です。小さい頃からそうでした。母と姉は片付け上手。父は片付けない人。父から血を受け継いでいます。
とにかくキチンと整理整頓ができない。平たく満遍なく置いて全部が目につくところに広げてないと、どこに何があるか分からない。
片付けられない病気と言うほどではないけど、とっ散らかっていたんですが、大学生も半ばを過ぎ引越しも何度も経験するうちに、片付けられないなら物を減らそうという解決法に至りました。
それ以来全ての持ち物を最低限にし、置き場所を決め分類し、何とか片付いた体を保ってやって来ました。
片や夫は片付け上手の装飾好き。家具や骨董品、絵画で家を飾る事が大好きな人。家の中は過剰な装飾品で溢れているんですが、配置上手で片付け上手でもあるので夫の目指すリゾートホテルのような空間が保てています。
私は視野に物がたくさん入ると頭が混乱するので、家の整理整頓片付けは一切夫にお任せしています。もし私に一任されたら捨てるところから始めなきゃいけないので、得意な人がやったら良いと思うんです。
夫はインテリアだけでなく、書類も分類ファイリングして整理、本棚も背の高さ順に並べるなど徹底した綺麗好きです。
そんな潔癖気味な人とどうして私のようなズボラな人が一緒に暮らしていけているのか不思議ですが、片方がこだわりの強い性格なら、一方は私のように拘りの少ない性格の方が上手くいくのかもしれません。
ただ緊急事態や想定外の臨機応変な対応などは、私の方が得意。緻密で繊細な夫は細部に拘り過ぎてパンクしてしまうのです。
家具の組み立てや配線も私の役割と、上手いこと分担は出来ています。
おもてなしのいろいろ
40歳を過ぎてくると、友達の生活レベル、食や旅行の趣向にかなり幅が出てきます。高級路線に突き進んでいる人から庶民派な人まで。
ちょっとお茶でもと思っても、高級路線の友達は最低でもホテルのラウンジ。食事となると、3ヶ月前に連絡して星付きorグルメな人に評判の店をリストアップして予約。数日前にご飯でも行こうよなんて行った日には、完全に非常識者扱い。わざわざ会う時間を取るのに割に合わないと行きたくないという気持ちも分かりますが、会うハードルも上がります。
一方人気のホーカーで安くて美味しい物食べて大満足って人もいる。ホテルは安くて結構。旅の過程、地元の食事、人との交流を純粋に楽しみたいという学生のようなマインドがずっと変わらない友達もいます。
自分はどちら側にも合わせられると思うけど、20代でバックパッカーやってたような旅の楽しみ方またやりたいとは思わないし、もう出来ないかなぁと思う。
高級レストランに誘われようと、評判のホーカーに行こうと、スタバで待ち合わせだろうと場の設定はあまり気にならない。それよりは誰に会うのかの方が大事。その人に会う事で殆どの舞台設定の期待値とのギャップはチャラになると思うから。そして自分の知らない世界に誘ってくれる友達はとても大事にしたいと思う。
ハイソでこだわりの多い友人をもてなすのは難しいけど学ぶ事も多い。何事にもリサーチが大事と心に刻み直す事しばしば。以前は誰に対してもいかに無造作におもてなししてたかと思うとぞっとする。けど若かったから許されてたんだろうなぁ。
高級靴と縁がない生活
シンガポールに住んでいると高級な靴を履きたいという欲求が無くなります。
まず移住時に日本から持って来た靴たちは次々にカビにやられる。
出産してからは、筋力低下で足元がグラグラするのでハイヒールが履けなくなる。体力が戻ってからも、子供を抱っこして歩くのでペタンコ靴ばかり。
ちゃんとしたお店に車で乗り付ける機会もほとんど無くなり、普段子供抱えてバスやMRTに乗っている身としては、歩きやすい靴が最重要です。じゃないと脚が痛くなる靴を履いてる自分に腹が立って来るので。
手頃な値段の歩きやすい靴を買って、数年履き倒して交換。いろんな形よりも履きやすいものを色違いで買うことが多く、普段はほとんど3足を交互に履いていれば足りるくらいです。
アラフォーの友人達も続々ハイヒールからコンフォート靴に切り替えている様子。お洒落な靴の話より疲れないオーダー靴の話の方で盛り上がります。
シューフィッターのいるお店とか靴底を入れてくれるサービスがある店情報の方がファッション誌の情報より貴重。
みんな一緒に年取ってるみたいで安心でもあります。
『プライベートバンカー』
シンガポールで話題になっていた「プライベートバンカー」の本をようやく読みました。
数億円の資産でシンガポールに相続税回避目的で移住して、目的もなく生きている人というのがいるというのが信じられませんでした。
お金のためとは言え、そんな風に時間を無駄に過ごすのは割に合わないと思いました。
相続も大事かもしれないけど、自分の人生をいかに楽しく過ごすかって一番大切な事だと私は思います。
もちろん面白可笑しく暮らしている人は本にならないので、あえて不幸そうな人を選んで書いているのかも知れませんが。
本当にお金とは何か、人生とは何か考えさせられますよね。
本の中にも書いてあった保険の話。15億円で買って死亡時に100億円受け取り。税金で50億引かれても50億残り、元手5億で銀行から10億借り、ローンを差し引きしても35億手元に残る(数字が記憶の中からなんで正確じゃないかもしれません)みたいな話、実際シンガポールで良くある話です。
効率的な相続でお金を増やす方法。自分の代で遊んでいるお金があればそのような保険もいいかもしれません。
若くして入るほど低額で高いリターンが期待出来ます。
金持ち父さんの言うところの、稼ぐ能力のあるうちに銀行からお金を借りまくってリターンの多いものに投資するという原理そのもの。
大金を一箇所に集め長期投資するとどうしてそんなに増えるのか。ブラックボックスのようで不気味ではあります。
少子高齢化と婚活戦国時代
2020年には日本人の20歳以上の10人に8人が40歳以上、10人に6人が50歳以上って結構リアルに怖い数字ですよね。
子供を産み育てたいという人が一人でも多く産める社会になって欲しいです。
日本で婚活をしていた頃、とにかく毎日精神的には血まみれというほど婚活市場で相手にされずぶった切られたので、結婚したいけど良い人がいないという人の気持ちは痛いほど分かります。
結局シンガポリアンの夫とピッタリお互いの求めるものが一致して結婚出来たので、日本での婚活に血が出るほど努力し苦しんでいる人はどんどん外に出て相手を見つける事をお勧めしたいです。
当時の私のスペックは、高学歴高収入30代半ば見た目普通、家事全般出来る、裁縫・編み物得意、家電配線可、バイリンガル。婚活市場に出ると引き潮の音が聞こえるほど男子が引いていってました。全く相手にされない、土俵に乗れない。
いきなり最初から自己開示した訳じゃないのにとにかく2回目の無い女という感じでした。
私の希望はというと、収入・見た目不問、会話が楽しく成り立つ人。これだけだったので、これ以上どれを削ればというくらい要求は少ない。
相手を見つける時に男性の「女性の方が自分より下であって欲しい」願望と、女性の「男性は自分より上で引っ張って欲しい」願望をなしにして、もっとフラットな立ち位置で相手探しが出来ればお互いにとって幸せなんじゃないかなぁと思います。
夫なんて「自分より優秀な人、稼ぐ人大好き!」だし「そんな素晴らしい女性を射止めた自分Good Job!」って感じで全く屈託がない。
社会の仕組みを変えて行くのも必須ですが、日本人のメンタリティを変えて行くのも喫緊の課題だと思います。そんなにすぐには変わらないと思うけど。
そしてもちろん結婚してなくても子供を産み育てる権利ももっと浸透すれば良いなと思います。